ちじんで使い物にならない
毛糸の靴下の片一方だけを
そっと頭の上に置いて
眠りました。
それからふと夜中に目覚めたMidoriは
頭の上でなにやら
ごそごそする気配を感じ
期待を込めて見上げました。
当然サンタさんがプレゼントを
毛糸の靴下に入れ込んでいるんだと。
子供心にもドキドキです。
しかし、はて、いったい
この人は誰?
当然の赤い服の人は見当たらず
その代わりといってはなんですが
どてらのような綿入りはんてんを
長くしたようなものを体に羽織り
素足から上に少しだけ見える
ラクダ色下着のパッチ姿の人がそこに。
しかし、
我が家にはそのような人はいません
Midoriは上半身を起こし
声を掛けました。
「だ〜れ?」
その声にひどくびっくりしたようで
はんてん姿の形が後ろ向きのまま
固まっています。
「いい子は眠っているもんじゃよ」
というような内容の言葉が返ってきました。
(そうか、この人がサンタさんなんだ。だって眠っている間に
サンタさんは現れるってお母さんが言っていたもん)
Midoriは納得して素直に眠りました。
早朝母に起こされるとすぐに頭の上にあるプレゼントに
目がいきました。
「あ、やっぱりサンタさんだったんだ」
欲しかった人形と手編みの手袋がきれいな包装紙で包まれていました。
「サンタさんってお爺さんなんだね」
「そうよ、赤い服着たお爺さんよ」
「ううん、ちがうよ。ぶあつい着物を着ているよ」
「はんてん?まさか私の父じゃあるまいし・・・そんな格好の
サンタさんはいないでしょ。」
ということで
今考えますと、サンタさんのような人はやはり母の亡くなった父、
Midoriのお爺さんではないかと。
いったい何をごそごそやっていたのか今だわかりませんが
ちじんだ靴下がやけに伸びていたような記憶が残っています。
きっと愛情をそこにいっぱい詰め込んでくれたのだと・・・
クリスマスになるとそのことをふと思い出します。



